picopapiのブログ

誰にも言えない。
お姉ちゃんが自死したこと。
残された遺族の気持ち。
子を亡くした両親を想う、子の気持ち。

生と死。

本当か嘘か知らないけど、



アインシュタインの脳みそは何処かの研究室で保管されているらしい。




ウォルトディズニーの遺体も

冷凍保存されていて、



いつか科学の技術が発展したとき


こういった偉大な人達は蘇らせるらしい。




都市伝説なんだろうけど

そんな話を昔聞いたことがある。






それを聞いたとき、



私は不気味な気持ち半分、

わくわくな気持ちが半分あった。





もし自分が死んだとき、


大切な誰かが死んだとき、



蘇させれたら良いなぁって




そんな簡単な発想。







でもお姉ちゃんが自死したとき



その考え方はどうなんだろうって思った。






もしもう一度蘇ることが出来たとして




お姉ちゃんはそれを喜ぶのかな。。




そもそも


あの顔で、あの身体で、あの考え方で、あの仕草で、あの声の、



あのお姉ちゃんに本当に蘇ることができるのかな。





クローン人間もそう。




どんなにお姉ちゃんのコピーだとしても






あの想い出とあの想い出とあの想い出と


お姉ちゃんと同じ生き方を1分1秒の狂いもなく


生きてきた人でないと





私はお姉ちゃんだって認めれない。








蘇りを考えた人も



クローン人間を考えた人も






きっと自死遺族じゃないんだろうな。




そこには希望や夢しか見えてないんだろうな。







どんなに技術が発達しても



死者を蘇らせること、


クローン人間を作ることは



やめてほしい。






生を持って死ぬ。



死んだら終わり。





ゲームみたいに



死んだらもう一回とか



死んでも生き返れるとか




そういう世の中にはして欲しくない。





死があるから



生が尊いというこをどうか忘れないで。

私の自慢のお姉ちゃん。

姉が自死した日。




それは私の結婚式の翌日だった。






姉と私は10歳、

歳が離れていた。



小さい頃から私の自慢の姉。




誰かに媚びたりする性格ではなかったけど、

とにかく綺麗な人で、

明るくはないけど目立つ人だったと思う。


芯が強く、甘えたり、妥協したりしなくて、プライドも高く、

よくハーフに間違えられるほどの美人。


中学生のときは綺麗すぎていじめられたことがあると聞いたこともある。


でも姉は自分の意思を通し、

いじめてくる人に絶対に媚びたりしなかったといっていた。


頭もよく、オシャレで、

でも何処か影があり

近寄りがたいオーラはあったと思う。


親しい人は少ないと本人は言ってたけど、

すごく深い付き合いが多く、

信頼してる人の前ではよく悪ふざけしてて、よく笑った。


大事な人に愛され、

誰もが認める美人。

頭もよくおしゃれな姉。


強く綺麗で優しい人。


私はそんな姉が自慢でありずっと羨ましかった。






一方、妹の私。

顔も頭も普通。

友達は多いかもしれないけど、姉のような深い付き合いがそんな多いわけでもないし、

よく言えば世渡り上手の甘え上手。

自分に都合が悪いときは笑って誤魔化して生きてきたし、

妥協はめちゃくちゃするし、

プライドもない。

頭を下げる事も苦ではなかった。





でもある時、


姉は私が羨ましいと言っていた。




自分の気持ちに素直な所が羨ましいって。






だから私は結婚式のとき。


姉の席札に


「お姉ちゃんは私のことを羨ましいと言うけれど、私はそんなお姉ちゃんがずっと羨ましかったよ。大好きです」



こう書いた。







普段はふざけ合う兄弟だったけど、


素直なところが好きと言ってくれた姉には


私の素直な気持ちで席札を書いた。







その席札。


姉は自死したあと、

お財布の中から大事そうに入っていたのを見つけた。





涙が溢れた。







姉は結婚式の最後。


私達が参列者をお見送りするとき。






私を抱き締めてくれた。





「絶対、○○○(私の名前)は幸せになるんだよ」って。




今思えば姉はそんな事人前でする人じゃない。





そのあと、私の旦那に笑顔で


「○○○を絶対幸せにしてください」



そう言って手を強く握っていた。








やっぱり私は姉にかなわない。




死の前日。


自分の精神状態はきっといっぱいいっぱいだったと思う。





それでも私の幸せを願ってくれた。









姉が亡くなって49日が終わった頃。



結婚式で注文してた


式のDVDが届いた。





まだ生きていた姉の姿が残る最後の映像。






どの顔も次の日自死する人の顔じゃなかった。




妹の門出を祝う、

優しい優しい姉の笑顔。







参列者からの一言の時。




姉は自らカメラマンさんに向かって






「○○○!お姉ちゃんも大好きだよ!」




そういってくれた。










お姉ちゃん、私も大好きだよ。




今も昔も、これからも。

自死への考え方。

お姉ちゃんが自死して

考え方が変わった事がいくつかある。



まずは自死ということ。



私はそれまで自死は「いじめ」などされた人がするものだと思っていた。



でも姉は違った。




自分で自分を追い詰めて、

自分の中で自分を許せなくなり、

これからの先を生きていくことが不安で、

きっと自死という道を選んだのだと思う。




鬱状態。




大病になったからって

「余命は明日です」と言われることはないと思う。



でも鬱は違う。


昨日元気だった人が

次の日帰らぬ人になる。




どんなに周りから必要とされてたとしても

本人がそれをどう思っているか。



それを当事者以外が気付くことは

大病を見抜くことより難しいんじゃないかな。